~『食品従事者としての心得』 ~喫食自粛推奨の食べ物3つ~
食品を取扱う際の衛生管理は、まず皆さんの健康管理から始まります。
皆さんの体調が悪いと、食品への二次汚染や健康被害が発生したり、注意力が
落ちて健康被害やケガ等をする可能性があります。
そんな環境下、食品従事者としての皆様へ自粛推奨の食べ物が3つあります。

一つ目は「生肉」です。
焼き肉店等で生肉のユッケ・鶏刺等、美味しい限りですが、この生肉、加熱していないので、生肉に「病原性大腸菌・Oー157類」という食中毒菌が付着しています。この「O―157菌」、体内に入ると腹痛、水様性下痢、血便、嘔吐の症状になりますので、生肉の喫食は避け、肉は中心部迄良く焼いて食べてください。半焼けの赤身部分も要注意です。また焼肉加熱時は生肉を取るトングと焼き上がり取りトング、菜箸も大別しましょう。生肉が付着したトング、割りばしから、O―157が二次汚染し、皆様の体内が汚染される事があります。
二つ目は「生卵」です。
テレビ等で良く卵かけごはんが出ていますが、新鮮な卵にも「サルモレラ菌」が付着していることがありますので、卵は加熱して喫食しましょう。「サルモレラ菌」は発熱、腹痛、下痢、嘔吐などの胃腸炎病状を引き起こします。人によって症状には出ない方(健康保菌者)もおられますが、検便等で陽生反応が出ると、仕事が自宅待機になることがあります。
三つ目は「生牡蠣」です。
生牡蠣にレモンを搾り、冷えたシャンパンはなによりのご馳走ですが、この生牡蠣の生食は自粛推奨します!牡蠣の産地・加工・洗浄環境によって相違がありますが、牡蠣にはノロウイルスが存在する事を意識してください。牡蠣鍋、カキフライ等では十分な加熱(中心部迄、85℃・1分以上の加熱)で調理されているか確認して喫食しましょう。
以上、忙しい時期になり体調管理に大事な時期なので、「生肉・生卵・生牡蠣」はグット我慢して、一に手洗い、二にも手洗い、三に普段からの健康管理への留意が寛容です!
堀越和彦先生のご経歴
大手百貨店で45年間、食品関連の営業・企画・仕入 れ・品質管理業務に従事。現在では、商品MDの企画・バイイング 、現場意識を重視した営業支援 、そして、食品衛生管理面のリスクマネジメント指導など、幅広く活動されている。
